あなたは私の大切な友
【詳細】
2024年でライターとして3年が経ち、久しぶりにバレンタインに合わせた個人企画を。
ある10個のタイトルの詩の中から選んで頂いたもので、お話を作成しています。
今回の詩のタイトル【想い】
目安時間:10分程度
女性のみ ※当て書きのため、性別変更不可
語尾改変〇
【あらすじ】
国籍の違う2人は…
【登場人物】
クレア:女性
久しぶりに日本に遊びに来た人。
琴乃:女性
遊びに来た友人と待ち合わせした人。
クレア:「琴乃~!こっち」
琴乃:「あ、クレア。ごめんね、遅くなって」
クレア:「大丈夫よ。きっと、迷子になって遅れてくるって思ってたから」
琴乃:「クレア酷くない?」
クレア:「だって、何年の付き合いだと思ってるの?
クレア: 琴乃のことなら、大体予想が付くもの」
琴乃:「まぁ、クレアに隠し事が出来ないのは、事実だけど…」
クレア:「はいはい、拗ねない。せっかくの紅茶が美味しくなくなるわよ?」
琴乃:「そうね。こうして、久しぶりに会えたんですものね」
クレア:「そうよ!ちゃんとおもてなしの心を忘れていないという証明に
クレア: 私が琴乃の好きな紅茶を着く頃合いに飲めるように準備したんだから」
琴乃:「ありがとう。でも、どうして急に日本に来ることになったの?」
クレア:「ん?何となくよ。久しぶりに観光したくなっただけ」
琴乃:「そうなの?あまりに突然だったから、てっきり、何かあったのかと…」
クレア:「心配させてしまったみたいで、ごめんね。本当にただ、琴乃の顔を見たかっただけなの」
琴乃:「大学生の頃だから…もう10年くらい前になるのかぁ」
クレア:「そう。留学したての頃に、たまたま入ったカフェで、子供たちへの読み聞かせをしているのを見た時は驚いたわ」
琴乃:「まぁ、海外じゃあまりない文化なのかもしれないわよね」
クレア:「学校以外でも、こういうことをしている所があるなんて、感動して。
クレア: 何より、琴乃の読み方が素敵で、私はすぐに惹かれて、声を掛けたの」
琴乃:「あの時は、海外の人にまで聞かれるなんて、思っていなかったから、本当に驚いた。
琴乃: でも、当時から、日本語、上手だったわよね」
クレア:「そうかしら?まぁ、日本に来る前に一生懸命覚えたからね」
クレア:私は、当時、交換留学という形で日本の大学に通っていて
クレア:日本の文化や言葉には、かなり興味を持っていた。
クレア:そんな時に出会った琴乃は、話せば話すほど、共通点が多くて
クレア:大学は違っていたが、一緒に居るのが、当たり前になった。
クレア:留学が終わる頃、琴乃の提案で、あえて文通をすることになり
クレア:私自身、琴乃から文字を教わっていたから、忘れないためにも良いと思った。
琴乃:クレアは、勉強熱心で覚えも早かった。
琴乃:普段からメッセージでやり取りしていたが
琴乃:留学が終わったら自分の国に帰るという彼女と何となく、文通をしてみたいと思った。
琴乃:メッセージの方が、すぐにやり取りできるし、便利ではあるのだけれど…
琴乃:今思えば、彼女がこちらに来たくなるように結び付けたかったのかもしれない。
クレア:「ねぇ、琴乃。まだ、読み聞かせ、やっているんでしょう?」
琴乃:「えぇ、あの頃と少し違って、学校とかが多くなっているけどね」
クレア:「手紙に書いてあって、また、聞きたくなったの。読んでくれるかしら?」
琴乃:「いいわよ。じゃあ、本を選びに行きましょう。
琴乃: うちにあるもの以外にもたくさん素敵なお話があるし、好みもあるから」
クレア:「うん。ありがとう」
【場面転換】※ 少し間をあける
クレア:琴乃は、本の話をする時、本当に子供みたい。
クレア:そして、何より私の好きそうなお話をちゃんと提案してくれる。
クレア:「やっぱり、あなたは私の大切で大好きな友達だわ」
琴乃:「ん?急に何?」
クレア:「ただ、再認識しただけよ」
琴乃:「そう。今更なことを急に言い出すから、驚いてしまったわ」
クレア:「今更…なの?」
琴乃:「今更でしょう?私とあなたはこれから先もずっと友達。
琴乃: 私はあなたのことを忘れたことはないし、ずっと、想っているわ」
クレア:「ふふっ。そうね、私もあなたのことを想っているわ。これから先も」
クレア:だから、私はあなたに会いに来た。
クレア:大切で大好きなあなたに、想いを伝えるために。
(終わり)
SpecialThanks:クレープパンケーキ様、寿瀬様
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