すれ違いから気付く想い
≪詳細≫
こちらはバレンタインに個人企画で書いたものです。
男女のセリフのバランスに偏りがあります。
およそ10分くらいになります。
※内容にバレンタインは関係ありません。
≪関連作品≫
『繋がる想い』
≪あらすじ≫
遠距離になってから気付く想い…
≪登場人物≫
彼氏:彼女のことが大好きだけど、遠距離になり不安になる。
彼女:彼氏のことが大好きだけど、遠距離になり不安になる。
彼氏:君と出会ってから、僕の人生は明るい。
彼氏:毎日が楽しくて、仕事も頑張ろうって思えた。
彼氏:会えるのが楽しみだったから。
彼氏:でも、僕の転勤が決まって、離れることになって…
彼氏:それからは毎日が寂しくて。
(少し間をあける)
彼氏:「あ、もしもし?」
彼氏:転勤してからは電話をするようになった。
彼氏:少しでも近くに居ると感じたくて、声を聴いて安心したくて。
彼女:「今日は…仕事で何かあった?」
彼氏:彼女はいつも、声を聴いてすぐに察してくれる。
彼氏:一緒に居るときは、僕が聞いていたのになぁ。と思いながら答える。
彼氏:「うん…ちょっと、失敗しちゃってさ」
彼氏:その日あったことを近況報告として
彼氏:最初に話題に出して、そのまま他愛ないことを話す。
彼氏:それが、僕らの日課だった。
彼氏:「早く、そっちに戻りたい」
彼氏:口癖になっていたらしく、彼女は笑いながら言った。
彼女:「最近、そればっかりだね」
彼女:「私も早く帰ってきてほしいよ」
彼氏:僕が口癖になっている言葉を言うと、彼女は必ず、同じ言葉で返してくれる。
彼氏:それが嬉しくもあり、寂しくもあり…
彼氏:何より、遠距離っていうのは、お互いのことがよく分からなくなる。
彼氏:半年くらい経った頃から、だんだん距離が離れていく感じがしていた。
彼女:『電話貰ってたのに、ごめん…仕事が忙しくて』
彼氏:電話をしても出てくれなくて、メッセージで連絡が来る。
彼氏:彼女の仕事柄、仕方ないのは分かっている、はずなのに…
彼氏:距離が離れたことで、信頼が揺らぐ。
彼氏:距離が離れている今
彼氏:君との想いが遠のいていく感じがしていた。
彼氏:どうしたらいいのか分からず
彼氏:誰にも聞けず、ただ時を過ごすだけ。
彼氏:どうしたら、この距離を埋められるのか…
彼氏:「誰か教えて」と言いたくなる自分に、少し嫌気がさしていた。
(少し間をあける)
彼女:彼が転勤で遠くに行ってから、毎日電話をした。
彼女:いつも話すことは、その日にあった出来事や他愛ない話。
彼女:会えないのは寂しいけど、それでも楽しいと思っていた。
彼女:でも、半年くらい経った頃、仕事が忙しくなって、定時で帰れないことも多くなった。
彼女:電話したい気持ちもあったけど、長電話出来ないからと思って、メッセージを送った。
彼女:「きっと、自分が悪いとか思わせてるなぁ」
彼女:遠い地で頑張っている彼のことを思いながら
彼女:申し訳ないと思いつつ、仕事を優先させていた。
彼女:そして、自分から距離をとってしまったからなのか
彼女:だんだん彼の気持ちが分からなくなっていった。
(少し間をあける)
彼女:彼の転勤から一年が経とうとしていた時、久しぶりに会えることになった。
彼女:少し緊張していた自分に苦笑する。
彼女:ずっと、会いたいと思っていたはずなのに…
彼女:こんなに離れたことがなかったから
彼女:時間が近づくにつれてドキドキして落ち着かない。
彼氏:「お待たせ」
彼女:「お帰り」
彼女:あなたの姿を見て、会いたかった気持ちが溢れた。
彼女:ずっとそばに居てくれたあなた。
彼女:気付けば心奪われて、すごく大切な存在で
彼女:これからも、ずっと一緒に居て欲しい。
彼女:この気持ちを久しぶりに会って思い出した。
彼女:そして、大切にしないとって思った。
彼氏:久しぶりに会えるって思ったら、嬉しいのに少し気まずくもあって…
彼氏:遠距離になって、君のことが分からなくなって、自分の気持ちが分からなくなって。
彼氏:でも、君の顔を見たら、嬉しくてたまらなかった。
彼氏:そして、待たせてしまっただろうから…
彼氏:「お待たせ」
彼氏:そう言ったら、笑顔で出迎えてくれた。
彼女:「お帰り」
彼氏:聞きたかった言葉、声が聴けて本当に嬉しかった。
彼氏:そして、彼女は言った。
彼女:「いつまでも…私はあなたのことを想っているよ」
彼氏:やっぱり、彼女が好きだ。
彼氏:素直に想いを伝えてくれる彼女を、大切にしないとなって思った。
彼氏:久しぶりに会ったから、僕もちゃんと伝えよう。
(少し間をあける)
彼氏:「僕も。これからも一緒に居てね。例え、離れて居ても想いは一緒だから」
(終わり)
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