これは私の花
≪詳細≫
大切な人への誕生日のお祝いとして書きました。
およそ5分くらいになります。
1/22 アネモネ 色によって花言葉が異なる。
≪あらすじ≫
少女が自信を持てるようになるまでのお話。
≪登場人物≫
お花から名づけられた少女。
これは、とあるお花とその花から名づけられた少女のお話。
モネ:私の名前は、母の好きなアネモネの花から名づけられた。
モネ:音の響きで『モネ』としたらしい。
モネ:そのアネモネの花の名前の由来は
モネ:ギリシャ語の『アネモス(風)』という意味からつけられたのだとか。
モネ:母はその由来が素敵で好きになったそう。
モネ:でも、私はあまり好きじゃなかった。
モネ:だって、花言葉が悲しいから。
モネ:だけど、ある時友人が言った。
モネ:『アネモネの花言葉って色によって違うけど、モネちゃんは白の花みたいだよね』
モネ:最初はよく分からなかった。
モネ:不思議そうにしているのが伝わったみたいで、友人は続けた。
モネ:『白のアネモネは“期待”とか“希望”って花言葉あるんだけど、モネちゃんは白が似合うし、きっとお母さんは花言葉を名前に込めたくてつけたんだと思うんだ』
モネ:友人はそう言って笑顔で笑った。
モネ:なぜだか、納得して友人につられて笑った。
モネ:私はずっと、アネモネの花言葉は悲しいと思っていた。
モネ:それは間違っていない。
モネ:だけど、色によって変わることを友人に教わった。
モネ:その友人は花が好きでいろんなことを教えてくれる。
モネ:そのおかげで少しだけ、好きになれた。
モネ:それからその友人は
モネ:私の気持ちに合わせてアネモネの花をくれるようになった。
モネ:一番最初にくれたのは白のアネモネ
モネ:私のようだと例えてくれた色。
モネ:花言葉は“期待”“真実”“希望”
モネ:この時は希望の意味を込めてくれたらしい。
モネ:次にくれたのは青のアネモネ
モネ:淡めの青で綺麗だったのを覚えている。
モネ:花言葉は“固い誓い”
モネ:この時はずっと友達でいようねと約束をした。
モネ:次にくれたのは紫のアネモネ
モネ:普段は濃いめの色をよく見かけるけど、くれたのは淡かった。
モネ:花言葉は“あなたを信じて待つ”
モネ:この時は私が友人の元を離れることを決意して話した後だった。
モネ:次にくれたのはピンクのアネモネ
モネ:薄ピンクで女の子らしい色合いで私の好きな色
モネ:花言葉は“待ち望む”
モネ:この時はようやく友人の元へと帰れることを伝えた後、宅配便で届いた。
モネ:最後にくれたのが赤のアネモネ
モネ:真っ赤なその花は、あなたの気持ちの表れだった。
モネ:花言葉は“君を愛す”
モネ:あなたからの告白を花言葉で受けて
モネ:私は今までのお返しとばかりに花束で気持ちを返す。
モネ:花はもちろん、アネモネ。
モネ:私とあなたを繋いでくれた大切な花。
モネ:私の原点。
モネ:これからもあなたと一緒に歩むために
モネ:すべての気持ちを込めて
モネ:すべての色の入った花束をあなたに贈る。
モネ:だってこれは…私の花。
(終わり)
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