一番の理解者で親友


≪詳細≫

個人的にもらって嬉しかった言葉を残しておきたくて書いたお話。

男女の友情ってありだと思ってほしいという願いも込めて。


≪あらすじ≫

幼馴染とは男女の友情だとお互いに思っているけど…


≪登場人物≫

男性:幼馴染の女の子のことをよく分かっている。

   〇〇は演じる方のお名前を入れてください。

女性:幼馴染の男の子と一緒に居るのが楽で好き。

   〇〇は演じる方のお名前を入れてください。


男性:僕(俺)には所謂(いわゆる)幼馴染がいる。

男性:彼女は昔からずっと一緒に居て、それが当たり前で。

男性:そのせいで、昔から恋人に間違われることもしばしば…


(少し間をあける)


女性:「あ、居た!」

男性:「あ、来た来た」

女性:「ごめん」

男性:「気にしなくていいよ」

女性:「うん、分かってる(笑)」

男性:「だよね(笑)」

女性:「…というか、なんでこんな場所?」

男性:「こんな場所?」

女性:「だって、ここ路地裏だよ?」

男性:「あぁ…だって、○○と一緒に居ると勘違いされて騒ぎになるじゃん」

女性:「あ、なるほど(苦笑)」

男性:「○○モテるから、面倒なんだよなぁ」

女性:「えっ?あの集まってる人たち、○○目当てでしょ?」

男性:「え?そっち目当てでしょ?」

女性:「…やめよう、この話」

男性:「賛成。で、今日はどこ行く?」

女性:「う~ん。どうしようかなぁ」

男性:「珍しく、決めてないんだ」

女性:「たまには○○決めてよ」

男性:「えっ?う~ん、そうだなぁ。たまにはのんびり、公園で過ごすとか?」

女性:「公園?」

男性:「そう。家の近くの、昔からよく話をしてる公園」

女性:「あぁ、いいね!じゃあ、帰り道にあるカフェで飲み物とか買っていこ!」

男性:「うん」


【公園のベンチ】


女性:「わぁ、なんか本当に久々にここに来た気がする(笑)」

男性:「そうだね。最近は遊びに行くことが多くて

男性: 公園でのんびりしようなんて思わなかったし」

女性:「しかも、家の近くのね(笑)」

男性:「ここなら、遅くまで話してても家がすぐそこだし、楽じゃん」

女性:「分かる」

男性:「でもさ、まさかここまで一緒に居ることになるとは思わなかった」

女性:「何?急に」

男性:「いやぁ、ふと、幼馴染がずっと一緒っていうの漫画の世界だけかなって思ってさ」

女性:「あぁ、少女漫画にあるようなやつ?」

男性:「そう」

女性:「確かにね(笑)」

男性:「でも、実際、僕(俺)たちはこうして今でも一緒に居る」

女性:「そうだね。なんか、居心地いいんだよね」

男性:「分かる。昔から、一緒に居ると色々勘違いされたりしてたけど」

女性:「されたねぇ。昔から知ってる人は、最早イジりに来てると思ってる」

男性:「(笑)本当にね。

男性: まぁ、僕(俺)たち自身が分かってれば、それでいいと思ったりもするけど」

女性:「そうなんだけどさぁ。正直、毎回説明するの面倒なんだよねぇ」

男性:「あぁ…確かに」

女性:「一緒に居るところを見られるとさ。

女性: 必ず『お二人って付き合ってるんですか?』みたいな話が出るじゃない?」

男性:「なるね。で、僕(俺)たちが『いや、ただの幼馴染』って答えると

男性: ごまかしてるって思われる(苦笑)」

女性:「そうなんだよね。女友達と居ても言われるから、正直面倒なんだよねぇ…」

男性:「僕(俺)も。『実は好きなんだろ?』とか言われて

男性:『好きだけど、恋愛とかじゃなくて、親友として』とか話しても

男性: 信じてもらえないんだよなぁ」

女性:「そうなんだよね。

女性: 実際にさ、私たちはお互いの空気感とか考え方とかが合ってるから

女性: 一緒に居るわけじゃない?

女性: それを他の人に分かってと言うのが難しいのは分かってるけど

女性: それ以上でもそれ以下でもないの!ってなる」

男性:「そうなんだよなぁ。この空気感を伝えるのは難しい」

女性:「まぁ、〇〇が言ったみたいに

女性: 自分たちが分かってればそれでいいって思うこともあるけど

女性: やっぱり、よく分からない誤解をされたままは嫌なんだよねぇ」

男性:「〇〇はそういうところ、こだわるよね(笑)」

女性:「こだわるっていうか…面倒なことはさっさと片付けたい」

男性:「あぁ、分かる」

女性:「こういう性格を理解してくれる人も

女性: 今まで〇〇にしか出会ったことないんだよなぁ」

男性:「分かる…ずっと一緒に居るからなのか、似てるんだよなぁ」

女性:「あれ?それ、私のせいって言ってる?」

男性:「言ってない。分かってて言ってるでしょ?」

女性:「うん(笑)」

男性:「まったく…まぁ、そういう所もいいと思ってるけど」

女性:「今日は褒めてくれる日?」

男性:「どうだろう?」

女性:「(笑)でも、たまにはこうしてゆっくりするの、いいね」

男性:「そうだね。最近、遊んでばっかりで、こういう風に話すことなかったし」

女性:「本当だよね。話そうと思えばいつでもタイミングあったはずなのに」

男性:「まぁ、そこも僕(俺)たちらしいところだよね」

女性:「うん。本当に、この感じが心地良いんだよねぇ」

男性:「…やっぱり」

女性:「ん?」

男性:「誰に理解されなくても、自分たちだけ分かってればいいと思う」

女性:「そうだね。これからもよろしくね?〇〇」

男性:「こちらこそ、よろしく」


【別の日】


女性:「もしもし?」

男性:「久しぶり。どうした?」

女性:「ちょっと、話したくなって」

男性:「まぁ、しばらくお互い忙しくて連絡取ってなかったしなぁ」

女性:「前までずっと一緒だったのにね」

男性:「そうだね…お互い仕事があって、家も出て、初めて離れたからなぁ」

女性:「うん…あの頃は楽しかったなぁ」

男性:「…また、人間関係?」

女性:「またって、何?」

男性:「〇〇はすぐ、人付き合いで悩むから」

女性:「…やっぱり、バレてるかぁ」

男性:「まぁ、幼馴染で似たもの同士だしね」

女性:「そうだね…」

男性:「あと、電話してくる時は、大抵悩んでて、話したい時だから」

女性:「だって、誰にも言えないから…」

男性:「分かってるよ」

女性:「やっぱり、一番の理解者だね」

男性:「それは僕(俺)も思ってる」

女性:「知ってる」


(少し間をあける)


男性:「大丈夫だよ」

女性:「ん?」

男性:「僕(俺)らは変わらない。

男性: 例え、今までのように近くに居れなくても、気持ちは一番近くにいるから」

女性:「うん、そうだね」

男性:「だから、〇〇らしくやったらいいよ。

男性: 僕(俺)はどんな事があっても離れないからさ」

女性:「(笑)今のいいね」

男性:「えっ?」

女性:「本当に、頼もしくて大好きな親友だよ」

男性:「えっと…なんかかっこつけすぎた?」

女性:「そんなことないよ?」

男性:「まぁいいや。〇〇が元気になったなら、それで」

女性:「うん、ありがとう。お陰で頑張れそうだよ」

男性:「それは何より。やっぱり、〇〇は明るいほうがいい」

女性:「そう?まぁ、暗いのはらしくないとは思うけど(苦笑)」

男性:「そうそう!これからも楽しくいこう」

女性:「そうだね」

男性:「これからもよろしくね」

女性:「こちらこそ」


(少し間をあける)


女性:私は恵まれているなぁと改めて実感した。

女性:周りは男女の友情なんて…とか言うけど、私は自信を持って言う。

女性:そんなことは関係ない。

女性:心の底から気が合う相手が居ることが、大切で幸せなんだ、と。


男性:きっと、僕(俺)たちの関係は、理解されることはないだろうなと今でも思うけど。

男性:それでも、僕(俺)は彼女の傍に居たいと思う。


男性:一番の理解者で、親友。



(終わり)

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