あの夏、恋をした(2人読みver)


≪詳細≫

夏祭りをテーマに書きました。

およそ10分くらいになります。

※最後に男性のみアドリブ箇所あり


≪シリーズ≫

あの夏、恋をした(男性ver)

あの夏、恋をした(女性ver)


≪あらすじ≫

ただの仲の良い同僚だったはずなのに…


≪登場人物≫

男性:職場に好きな人が出来た人。

女性:同僚に恋をする人。


女性:私はあなたに恋をした。

男性:僕は君に恋をした。


(少し間をあける) 


女性:暑い夏の日。

女性:ふと、一人が怖いと思った。

女性:だから、彼に電話をした。


女性:「あ、もしもし?」


男性:暑い夏の日。

男性:ふと、一人は寂しいと思った。

男性:突然、君から電話がきた。


男性:「もしもし?」

女性:「ちょっと、付き合って」


女性:寂しさを気づかれないようにと

女性:思っていたのに、素っ気ない感じで

女性:話してしまった。


男性:「いいよ」


男性:いつも優しい話し方をする君。

男性:少し素っ気ない感じもしたけど

男性:大して気にはならなかった。


男性:「珍しいね」

女性:「うん。何となく」


女性:遅い時間だからあなたには迷惑かもしれないって思ってはいたけど

女性:どうしてもあなたと話がしたかった。

女性:あなたの声が聴きたかった。


男性:電話をくれたことが嬉しかった。

男性:寂しいと思った時、浮かんだのは君で…

男性:君と話がしたいと思ったから。

男性:君の声が聴きたかった。


男性:「そっか」


女性:きっと、あなたは分かっていない。

女性:私があなたに電話をしている理由を。


男性:きっと、君は分かっていない。

男性:僕が君の電話にどんな想いで出ているのか。


(少し間をあける)


男性:ある夏の日。

男性:同僚数人と集まって飲み会をしていた。

男性:前から少し気になっていた君を思い切って誘った。


男性:「あのさ、来週末にある夏祭りに二人で行かない?」

女性:「いいよ」

男性:「じゃあ、当日は浴衣で」

女性:「夏祭りだもんね」

男性:「うん。いい?」

女性:「いいよ」



女性:あの夏の日がなければ

男性:僕は君に。

女性:私はあなたに。

男性:恋をすることは、なかった。


(少し間をあける)


男性:夏祭りの当日。

男性:待ち合わせ場所で君の姿を探す。


女性:「あ、こっち!」

男性:「ごめん、遅くなった」

女性:「ううん。人多いし、しょうがないよ」

男性:「じゃあ、行こうか」

女性:「うん」


男性:僕が今まで見てきた君より

男性:ずっと可愛くて

男性:初めて見る浴衣姿が素敵で。


男性:「浴衣、似合ってるね」

女性:「ありがとう」


女性:浴衣姿だったからか

女性:私が今まで見てきたあなたとは違って

女性:大人でかっこよくて。


女性:「君も似合ってるよ」

男性:「ありがとう」


男性:あの日から君のことを

女性:あなたのことを

男性:想って過ごしていたからなのか

女性:寂しさに耐えられなかった。


男性:こんな僕を

女性:こんな寂しがり屋な私を

男性:君はどう思ったのかなぁ。

女性:あなたはどう思ったのかなぁ。


男性:君がここへ来たら

男性:聞いてみよう。

女性:あなたに会ったら

女性:聞いてみよう。


(少し間をあける)


男性:今日は夏祭り。

男性:あの夏と同じ


男性:浴衣姿で君を待つ。

女性:浴衣姿であなたのもとへ向かう。


【場面転換】


男性:「おまたせ」

女性:「ううん。人多いし、しょうがないよ」

男性:「あの時もそう言ってたね」

女性:「うん。わざと(いたずらっぽく)」

男性:「だと思った(笑)」

女性:「でも、覚えてたんだね」

男性:「君の方こそ」

女性:「覚えてるよ。君との大切な思い出だもん」

男性:「そっか(照れ)あのさ…」

女性:「ん?」

男性:「あの夏、君の浴衣姿が素敵で。

男性: それからずっと僕は君のことばかり考えてるんだ」

女性:「…」

男性:「君から来る突然の電話もすごく嬉しいって思う」

女性:「…よかった」

男性:「えっ?」

女性:「かなり遅い時間に電話したりしてたし

女性: ただの友達だし迷惑なんじゃないかって思ってたから…」

男性:「迷惑なんかじゃないよ」

男性:「それに僕は君を『ただの友達』なんて思ってない」

女性:「えっ?」

男性:「さっきも言っただろう?」

男性:「あの夏の浴衣姿の君が素敵で

男性: 僕はずっと君のことばかり考えてたって」

女性:「…」

男性:「むしろ、僕の方こそ、急に二人きりで夏祭りに誘ったりして、迷惑じゃないかって思ってたんだ」

女性:「あの時は何も考えてなくて」

女性:「でも、あの夏。

女性: あなたの浴衣姿を見た時、いつもと雰囲気が違っていて大人でかっこよくて」

男性:「(照れ)」

女性:「でも、寂しがり屋なのを知られたら、あなたに嫌われてしまう気がして」

男性:「そんなこと…」

女性:「あなたは優しいし、困っている人がいると誰にでも手を差し伸べるから」

女性:「きっと、この気持ちは私の片想いだって思ってたから」

男性:「…」

女性:「でも…違ったんだね」

男性:「うん。言うのが遅くなったけど」


(一拍おく)


男性:「あの夏からずっと、僕は君のことが好きです」

男性:「僕と付き合ってください」

女性:「はい」

男性:「よかった」

男性:「じゃあ、行こうか。夏祭り」

女性:「うん」


(男性手を差し出す)


男性:「はい」

女性:「あ…」

男性:「はぐれたら、いけないからね」

女性:「そうだね(照れ)」


【照れた女性を見て、男性が一言。】

(アドリブですが、やってもやらなくても大丈夫です)



(終わり)

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